国家資格を得た後は?
鍼師・灸師の進路と修行時代
国家資格を取得し、晴れて「鍼師」「灸師」となった後、どのような道を歩んでいくのでしょうか?
資格取得後の進路
昔は「鍼灸院に就職して修行する」というのが一般的でしたが、近年は就職先が広がっています。
- 鍼灸院・整骨院などの治療院
- 健康増進施設
- 老人福祉施設
- スポーツチームの専属スタッフ
- スポーツジム
今では、スポーツや介護の現場でも鍼灸の専門性が求められる時代になってきました。
学生時代のアドバイスと経験
私自身が学生だった頃、同じクラスに「あん摩マッサージ指圧師」の資格を持った人がいました。
その方からこう言われたのです。
「学生のうちに治療院で勉強させてもらわないと、この業界を離れることになるよ」
その言葉をきっかけに、私は学生時代から治療院でアルバイトをし、実際に学ばせていただきました。
さらにありがたいことに、師匠と呼べる存在にも出会えました。
理系的な思考を持つ先生で、
「専門的なことは、教わっていないことはできないし、分かるはずがない」
という言葉とともに、治療家の道を、身をもって示してくださいました。
今でも感謝の気持ちを忘れません。
修行から独立まで
当時は、治療院での修行期間が 3〜5年程度。
その後、独立開業や他院へ転籍していくのが自然な流れでした。
私の頃は、
- 10年で半人前
- 20年で一人前
と言われたものです。
今では時代も変わり、修行やキャリアの形は多様化しています。
今の時代の鍼灸師へ
とはいえ、現実には 開業して10年続けられる治療院は少ない のも事実です。
だからこそ、これからの若い先生たちには大いに期待しています。
そして、挑戦するすべての鍼灸師を心から応援したいと思っています。
👉 鍼灸師の道は、資格を取ってからが本当のスタート。
学び続け、経験を積み重ねていく先に、自分だけの治療家としての姿が見えてくるのかもしれません。