鍼灸治療の良さ -3- 眼精疲労について②
オープンソースとなっている眼精疲労に対する鍼治療の研究や、
手や足に鍼をすることで眼の周辺の血流に影響を与える研究などを紹介させていただきます。
鍼灸のエビデンス(研究データの紹介)
研究1:眼精疲労に対する鍼灸の有効性に関するシステマティックレビュー
出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/imj/13/1/13_12/_pdf/-char/ja
概要:眼精疲労に対する鍼の効果を検証した研究を集めたシステマティックレビュー
結果:一部のRCT(ランダム化比較試験)では、鍼が眼精疲労の症状軽減に有効であると報告されていますが、プラセボ群との差が小さいとの指摘もあり、エビデンスは「中程度」と評価されています。
研究2:手背部経穴鍼刺激による網脈絡膜微小循環動態変化
出典:https://www.nichigan.or.jp/Portals/0/JJOS_PDF/104_717.pdf
概要:経穴鍼刺激よる網脈絡膜血流増加作用を眼科臨床に応用することを目的 として、鍼刺激の全身循環動態への影響、鍼刺激中の網脈絡膜血流の変化、鍼刺激後の網脈絡膜血流増加作用持続時間、鍼刺激に対する馴化現象の有無について検討した
結果:鍼刺激が、自律神経系を介した副交感神経優位の状態による網脈絡膜血流増加をもたらすことが確認され、鍼治療は眼血流低下が増悪 因子となる疾患の治療法として期待できると考えられた。(日眼会誌 104:717-723,2000)
キーワー ド:鍼治療,合 谷穴,網 脈絡膜血流,副交感神経
研究3:鍼治療による眼疲労および眼精疲労軽減効果
出典:file:///C:/Users/khktk/Downloads/03_reports1-9%20(1).pdf
概要:鍼刺激が眼疲労や眼精疲労に与える影響について検討
結果:特定のツボ(合谷、手三里、百会)に鍼や接触針をすることで、眼精疲労の軽減が見られた
研究4:光明穴鍼刺激の眼循環動態に及ぼす影響
出典:https://www.jstage.jst.go.jp/article/onki1962/68/4/68_4_231/_pdf/-char/en
概要:眼症状や眼疾患に選択的に使 われる遠隔部経穴の中から下腿外側にある光明 穴を選び 網膜中心動脈(central retinal artery)の血流速と血管抵抗指数(pulsatility index)を指標として、遠隔部経穴鍼刺激が眼循環 に及ぼす影響について検討した
結果:光明穴への鍼刺激によってCRAが拡張し血流速が増加することから、網膜循環血液量が増加することが示唆された
その他
置鍼刺激が網膜感度とその測定に与える影響など多数研究されていますね。