鍼灸治療の良さ -3- 眼精疲労について①
2024.12.27
眼精疲労の鍼灸治療について、
もう少し詳しく知りたいとの要望をいただきましたので、
わかりやすくまとめてみました。
鍼灸が眼精疲労に効果がある理由
●血行促進効果
眼精疲労は、眼周囲の血流不足が関与していると考えられます。
鍼治療では、眼の周囲や頭部、頸部(首)のツボを刺激することで、
血管が拡張し、血流が改善します。
●筋肉の緊張緩和効果
パソコンやスマホを長時間使用することで、眼の筋肉(眼輪筋、外眼筋など)が緊張し、
ピント調整の負担が増します。
鍼治療では、目の周囲にある「攅竹(さんちく)」「承泣(しょうきゅう)」「太陽(たいよう)」と
いったツボを刺激し、筋肉の緊張を緩和します。
また、肩こりや首のこりも眼精疲労を悪化させるため、首や肩にあるツボへの鍼治療が効果的です。
●自律神経のバランス調整効果
眼精疲労は、自律神経の乱れが関与している場合があります。
特に、交感神経が優位な状態(緊張状態)が続くと、目の血管が収縮し、血流が悪化します。
鍼灸施術が自律神経に介入することで、リラックス効果をもたらし、眼精疲労だけでなく、
ストレス、不眠、イライラの低減につながります。
●神経の刺激による鎮痛効果(内因性オピオイドの分泌)
鍼刺激は、脳から内因性オピオイド(エンドルフィンなど)を分泌させることが分かっています。
これは、痛みや疲労感を和らげる「脳内の鎮痛物質」で、
頭痛や肩こり、眼精疲労の不快感の軽減に効果があるとされます。
つづく